日本一の無農薬梅干「龍神梅」の寒川さんが「龍神杉」を教えてくれた
寒川善夫さんは、和歌山県龍神村、無農薬の梅干では日本一に違いない「龍神自然食品センター」 創業者、
殖夫 さんと賀代さんの息子さんだ。
現在は会社を引き継がれていて、ますます、良い梅干作りに努力されている。
添加物や調味液で味付けした梅干がもてはやされている今日この頃、昔ながらの梅干を守ろうと、孤高の生産を続けている素晴らしいメーカーが、龍神自然食品センターさんだ。(この梅干の素晴らしさは別途ご紹介します)
そんな善夫さんから、ある日、私宛に封筒が届いた。善夫さんが、「m to R株式会社」という新しい会社を作ったとのこと。
~ 数百年と言う時間軸を持って林業と向きあい、豊かな林業を次世代へつなぐ、それが私たちの想いです。 ~
封筒の中には、善夫さんからのお手紙と、「m to R 」さんの会社パンフレットが。
林業家→梅農家へ。そして、また林業家へ。
~「日本の山を守りたい」~
「龍神自然食品センター」の寒川さんは、元々は山林の経営をしていたそうだ。30~50年ほど昔、善夫さんが中学生の頃までは杉や檜の販売で十分生活ができていたそうですが、30年ほど前から徐々に山林の価格が下がり、多くの山林家が林業をあきらめていったとのこと・・。
寒川善夫さんのお父さん、殖夫さんも同様、山の経営はあきらめ「梅農家」に転身。そして、今の素晴らしい「無農薬の龍神梅」を作り出された。
その後、善夫さんが梅農家としての家業を引き継ぎ、ますます「龍神梅」を大事に守り続けていらっしゃいます。
「龍神梅がなくてはならぬ。」と多くの方々の建康を助けている「龍神梅」は、善夫さんの力だけでは作れない。「龍神梅」の価値を理解し、一緒に守り続けていこうとがんばってくれる、若い作り手たちが最近増えてきてくれたそうです。
最近では、若い作り手たちに「龍神梅」を任せることができるようになってきて、「それなら、」と、善夫さんは、お父さんの殖夫さんやおじいさん、ご先祖が守り続けていた「林業」を復活させたいと、新しいチャレンジを始められたのだそう。
素晴らしい日本の木材が放置されているという悲しい現実を私も知った
日本の産業は、ちょっとおかしくなっている。「梅干し」も「木材」も同じ。昔から日本人の生活を支えてきた食材、木材が、今だいぶ「不健康」なもの、「不自然なもの」に変わりつつある。そして、日本の農業、林業は衰退の一途をたどっており、放棄された畑や山は、自然災害を引き起こすようにもなっている。
殖夫さんと善夫さんは、歯がゆい思いをしながらも、安く買い叩かれる、売れない山の木を見捨てることはなく、梅干作りの合間を縫って、2人で山に入り、木を伐採し、大事に手入れし続けてきたそうです。寒川さんの山の木は丁寧な手入れの甲斐あって、素晴らしい木に育っているそう。
別途ご紹介しますが、「龍神梅」は私の人生を変えてくれた大切なものであり、善夫さんのお父さんの殖夫さん、賀代さんは、私の人生の大切な師のおひとり。
その殖夫さんと息子さんが守ろうとしている龍神杉、日本の杉、日本の林業を、私も一緒に守りたいと思った。
私が、思ってもいなかった家作りをはじめ、紆余曲折の後「無垢の木を使いたい」と思い始めた、ちょうどこの時期に、寒川さんから届いた「龍神杉」の資料。
これは「運命」だと感じた。私は、絶対に、新しい家に「龍神杉」を使いたいとと思った。
今までも、ずっと尊敬してきた寒川さんだったけれど、もっとすごい人たちだった。この方たちは、日本の農業と林業を守るための使命を持っているすごい方。そんな方たちにご縁をいただいている私は、本当に幸せ者。
封筒が届いた今日この日、心が震えるほどの感動を覚えました。